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産経新聞 2013年5月2日(木)
京都の古刹・岩倉実相院の庭園改修にあなたも参加してみませんか!! 岩倉実相院(京都市左京区)
写真
岩倉実相院の石庭と作庭家の小川勝章さん
=京都市左京区(恵守乾撮影)

鎌倉時代に創建された門跡寺院で、黒光りする床板に外の木々が写り込む「床もみじ」や「床みどり」で知られる岩倉実相院(京都市左京区)の日本庭園が、参拝者ら市民が参加するワークショップ形式で改修されることになった。

数々の国名勝庭園を作庭した7代小川治兵衛(1860〜1933年)の直系に当たる作庭家が全面協力。参拝者にコケや花を植えてもらい、体験を通して寺院の魅力に迫る仕掛けとする。

ワークショップによって改修されるのは、客殿前の石庭(せきてい、約500平方メートル)。
比叡の山並みを借景に、しだれ桜やモミジが植えられ、白砂を敷いた枯山水(かれさんすい)風の庭園になっている。

客殿は享保6(1721)年、東山天皇の中宮・承秋門院(じょうしゅうもんいん)が住んでいた大宮御所から移築されたが、老朽化が激しいため、岩倉実相院が修復を計画。
先に石庭を「こころのお庭」と名付けて改修することにし、協力者らと実行委員会を立ち上げた。

石庭の改修を依頼されたのが、7代小川治兵衛ゆかりの「植治(うえじ)」の屋号を受け継ぐ小川勝章さん(39)。
「多くの人に愛される庭にしたい」と、ワークショップによる庭づくりを初めて企画したという。

すでに設計は終わり、波に見立てたオブジェを3つ配置済み。今後のワークショップでは、小川さんの指導のもと、参拝者が築山づくりやコケと季節の花々の植栽、追加の白砂を敷き詰める作業などを行う。
2年間かけて少しずつ作庭していくという。

小川さんは「完成するかどうかさえ分からない実験的な手法。みなさんの思いを集約し、何度も足を運んでもらえる庭になれば」。
実行委員会の安高 聡(あたかさとし)委員長(43)は「興味を持ってもらえる寺院となることで、客殿の修復にもつなげていきたい」と話す。

1回目のワークショップは6月1日午前10時から。参加料はコケや白砂などの実費込みで2千円。
問い合わせは岩倉実相院(電話  075-781-5464)。

【2013.5.2 13:11】


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