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「京鐘」が京風民家を結婚写真用に改修

小川治兵衛さんが手掛けた庭園。庭園外の風景が見えにくいよう民家のかもいを下げた(京都市左京区・百福庭園)
小川治兵衛さんが手掛けた庭園。庭園外の風景が見えにくいよう民家の鴨居(かもい)を下げた(京都市左京区・百福庭園)

衣装貸し出しの京鐘(京都市左京区)は、ブライダル館(同)近くの京風民家を結婚式などの写真撮影用ロケ地として改修し、21日にオープンした。庭園の改修を造園家11代目小川治兵衛さんに依頼、門出を祝う工夫を随所に凝らした。

京鐘は社寺での結婚写真撮影も手掛けるが、春秋は観光客で混み合うため、カップルがゆっくりできる場所を探していた。結婚式をはじめ七五三や還暦などの記念写真の撮影場所、挙式の支度室としての利用を予定する。

庭園の敷地面積は約500平方メートルで「百福(ひゃくふく)庭園」と命名。門出を祝うとともに夫婦円満を願う趣向を凝らした。庭に残っていた明治期の石柱を利用。刻まれていた「四条」「堀川」の文字にちなみ「始終惚(ほ)れかわ」の願いを込めた。紅白の梅、夫婦灯籠、雌雄の滝なども配置した。

民家は京都を拠点に活動する建築家、若林広幸さんが改修。庭園外の建物を見えにくくして庭園に見入ってもらうため、かもいを下げた。

京鐘の辻衣緒里取締役は「ほんまもんを追求し、利用される方に満足してもらえるサービスを提供していきたい」としている。

【2011年09月21日 19時10分】